そして私は再び失業しました。
それが今年(2017年)の1月。
有給消化は残っていましたが、失業しました。
次にやることを模索しながら、失業しました。
やりたいことはガシガシやっていました。
「伝えること」というのが私のライフワークなので、創作活動などなど、やっていました。
よく眠りました。
派遣社員時代は本当に睡眠不足だったんだなあと思うくらい眠れました。
あと派遣社員時代はほとんど読書もできなかったのですが、
というのは、常に寝不足だったため、電車の中でも寝ていて読書が出来なかったのですが、
時間ができて本をまた読み始めたら、「おもしろい!」と思えました。
電子書籍の時代になったといわれているけれど、紙の本の良さは格別です。
むしろ、また紙の本の時代になるような気がしています。
ネットで読めばいいような読み物もありますが、紙の本で読んだほうがいいものも確実にあります。
紙の質感が人の心に与える影響は特別なものがあると思います。
その紙の本の話はまた次にするとして、
2016年から始めた、「曲とのコラボ小説」というのがありまして、
今回はそのひとつをご紹介します。アフリカの伝統楽器「KORA(コラ)」の日本語歌詞付の曲とのコラボです。
ここで紹介してます。↓
https://note.mu/mari_999/n/nc51dc8864828
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尊きもの(欲望と命)
2016.11.18 *Edit
ある男が旅に出た。
大きな夢を見つけるため。広い世界を知るため。強くなるため。
男は貧しい国を訪れた。人々は満腹になるほどの食事をしたことがなかった。それでも空腹の男に食べ物を分けてくれた。
男は裕福な国を訪れた。国の資産があるので、国民は皆、生活を保障されているため穏やかに暮らしていた。男はその安らかさに退屈を覚えた。
男はビジネスチャンスに溢れる国を訪れた。やる気さえあれば一攫千金も夢じゃない。男は思った。ここで稼いだ金で貧しい国の人々を助けよう。
それは旅を通して見つけた大きな夢だった。
男はがむしゃらに働いた。おもしろいほど金が入ってきた。
金持ちになった男のもとには人が集まってきた。更なる金儲けを持ちかけてくる者が多かった。中には犯罪まがいの話もあった。
男は稼いだ金を携えて貧しい国を再び訪ねた。男は気付かなかったが、そこには美しい精神があった。人々は少ない食料を分け合い、充分な収入は得られなくても労働できることに感謝し、治療を受けられず逝く魂に敬意を捧げていた。
権力と金を得た男は傲慢になっていた。貧しい人々に金を与え、悦に入った。
人々は最初は戸惑い、そして喜び、もっと金持ちになりたいという欲が生まれ争いが始まった。
得れば、失う。
大切なのはなんなのか。しあわせとはなんなのか。
得たものは失ったものより尊いものだったのか。
了
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