自由に自分らしく生きていく

緊急入院を経てやっと自分らしく生きられるようになりました。体験からの学びをシェアすることが、少しでも生き苦しさから放たれ、自由に自分らしく生きていくことのお役にたてたら幸いです。☆寝たきりから回復中ライター・校閲、心理カウンセラー、ムビラ弾き♪

思うこと

ごめんなさいNちゃん、あの時の秘密は誰にも言ってないよ

投稿日:

小学生の頃。

同級生の友達がいた。

あだ名は、名字を逆読みして、頭文字だけいうと、「Nちゃん」。

家も近所でよく一緒に遊んだ。

でも私は彼女を傷つけてしまった。



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Nちゃんの家はお蕎麦屋さんの近く

Nちゃんの家は路地に入るお蕎麦屋さんの近くで、私の家は路地をずっと入っていったところだった。

お互いの家に行き来したりもしていた。

Nちゃんにはお兄ちゃんがいて、確かご両親は共働きでいつも家にいなかったような気がする。

Nちゃんには、なんでも話せた。

 

例えば、私が描いた絵が、誉められたことがあった。

担任の先生が、クラスのみんなの前で誉めてくれたのだ。

でもクラスには絵が得意な男子がいて、私の絵が誉められたことを良く思わないクラスメイトがいた。

「お前の絵のほうが上手なのにな」

絵が得意な男子に言っている声が聞こえてきた。

転校生だった私は、なるべく波風を立てたくないと思っていたから、絵を誉められてうれしかったというより、誉められたくなかったという気持ちになってしまった。

Nちゃんは私に、

「良かったね、絵が誉められて」

と無邪気に言ってくれた。

私は、

「イヤなの、誉められないほうが良かった。もうその話はしないで」

とNちゃんに返した。

Nちゃんは察してくれて、

「うん、わかった」

って言ってくれた。

親から「Nちゃんと関わるな」といわれる

Nちゃんは親友といえたと思う。

それなのに、何をして遊んだのか覚えていない。

たぶん学校のプールに一緒に通ったり、夏休みに市民プールに遊びに行ったりしていたかも。

楽しかった思い出、たくさんあるはずなのに、記憶の中から消えてしまっている。

それはきっと、そのほかの記憶が強烈すぎるから。

 

ある時、親から、

「もうNちゃんとは遊ばないように」

と言われた。

なんでかわからなかったけれど、小学3年生か4年生頃の私にとって、親の意見は絶対。

もうちょっと大人になっていたら、自分で判断ができたのに、と悔やまれる。

でも、私はNちゃんと遊び続けていた。たぶん、親にはバレないように。

Nちゃんから秘密を打ち明けられる

「Nちゃんとは遊ばないように」

という理由は、差別的なものだったと思われる。

 

その噂が近所で広まっていたのか、それをNちゃん自身も感じ取っていたのかわからないけれど、ある日、私はNちゃんに秘密を打ち明けられた。

 

そのときの風景を覚えている。

たぶん、放課後。夕暮れ時。

場所はどこか覚えていないけれど、Nちゃんは私からちょっと離れたところにいて背中を向けていた。

これは秘密なんだけど、

と話してくれたと思う。

私には話しておく、みたいな感じで。

 

Nちゃんは、差別されている理由を話してくれた。

私は親から言われていたこともあって、薄々気づいていたけれど、初めて聞くふりをした。

「絶対に、そうなの?」

と聞くと、

「うん・・・」

と返ってきて、

「そっか・・・」

と頷く。

「誰にも言わないで」

というNちゃんに、

「誰にも言わない」

と約束した。

「あの秘密、言っちゃうよ~」とからかう

だけど、私の性格の悪さったら。

秘密を打ち明けられてから、何度か、何かの拍子に、

「あの秘密、言っちゃうよ~」

とNちゃんをからかっていた。

もちろん、言うつもりなんて全くなかった。

悪ふざけ。冗談のつもりで。

 

ある時、Nちゃんがキレた。

「そんなに言いたいなら、言えばいいでしょ!」

それを境に、私はNちゃんをからかわなくなった。

Nちゃんはちょっと離れた小学校に転校した

その後、Nちゃんはひと駅離れた家に引っ越していき、小学校も転校。

会えないほど遠くに越したわけではないので、頻繁に連絡が来た。

会おうよ、遊ぼうよって。

近所に住んでいた時は、Nちゃんに会っていても親にはバレなかった。

学校も一緒だったし、普通に生活していても会えたから。

だけど、小学校が違うと、一緒に遊ぶとしたら、会う約束をしなくてはならない。

小学生の私は、遊びに行くときは、誰とどこに遊びに行くのかを親に報告していた。

Nちゃんに会うというと反対されるので、2人で会わずにほかの友達も誘った。

誘われても断ったこともあったかもしれない。

Nちゃんは気づいてしまう

私の態度がおかしいことに、Nちゃんは気づいたと思う。

自分と2人では会いたくないんだねって。

もしかしたら、私からも”差別”されていると感じたかもしれない。

そんなことはなかった、Nちゃんは大切な友達だったけれど、とにかく小学生の私は親に歯向かうなんて考えられなかった。

 

Nちゃんから連絡は来なくなった。

会うこともなくなった。

それきりだ。

Nちゃんがその後、どうしたのか、どこの中学に行ったのかすらわからない。

連絡を取り合おうということにもならないまま、月日が過ぎた。

 

でも、ずっと私は罪悪感を抱えている。

大切な友達を傷つけてしまった。

Nちゃんは、今でも覚えているだろうか。

もしかしたら、私との思い出は傷になっているだろうか。

 

ごめんなさい

ごめんなさい

大切な友達だったのに、傷つけてしまってごめんなさい

 

本当は会いたかった もっといっぱい2人で遊びたかった

 

少し成長してからも、会おうとする努力もしないでごめんなさい

 

Nちゃんは怒っているかもしれない。

Nちゃんは会いたいとも思っていないかもしれないね。

 

でもね、ひとつだけ。

あの時の秘密、誰にも言ってないよ。

これからも絶対、誰にも言わない。

 

 

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