どうも自分には「よっしゃー!」と気合を入れてやったことほど上手くいかず、
なにも考えずにやったことが、思いのほか評価されるという傾向があります。
子供の頃からの傾向なのですが、いい大人になった今でもあります。
このままでは、
「これをこうすれば、こうなる」
というような力の入れどころもわからないままじゃないかと思ったので、気合が空回りする原因と対策について考えてみました。
そもそも「物事が思った通りになる人なんているの?」と思いながらも、考えてみました。
最初に結論を言ってしまうと、空回りする原因は「期待が大きいこと」です。
興味がある方は、よろしければこの先を読んでみてくださいませ。
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目次
小学生の時の「マッチ売りの少女」
印象に残っている小学生の時の思い出があります。
確か林間学校に行ったときに、グループごとに考えたことを発表するというイベントがありました。
1学年だったか、1クラスだけだったか定かではありませんが、座敷のようなところに集まり、1グループごとに前に出て、発表するのです。
私たちのグループが考えた出し物が「マッチ売りの少女」の演劇でした。
「マッチ売りの少女」のストーリー
「マッチ売りの少女」の童話は、ほとんどの方がご存じのことと思います。
貧しいマッチ売りの少女が、凍えるような寒い中で、道行く人に、
「マッチはいりませんか?」
と声をかけながらマッチを売るのですが、全然売れず。
凍えた空腹のマッチ売りの少女は、売り物のマッチに火を付けます。
すると目の前に、美味しそうな御馳走や華やかなクリスマスツリーが現れます。
マッチ売りの少女は、優しかった亡きおばあちゃんのことを思い浮かべます。
マッチに火をともすと、その光の中におばあちゃんが現れ、マッチ売りの少女をつれて天高くのぼっていきました。
馬車の馬役をやることに
悲しい物語ですが、登場人物、少ないですよね。
主な登場人物は、マッチ売りの少女。
あと目立つ登場人物は、おばあちゃん。
そのほかは通行人だけ。
主人公のマッチ売りの少女と、おばあちゃん役は、目立ちたがり女子たちが演じることに決定。
私の役はといえば、かわいそうなマッチ売りの少女を蹴飛ばして通り過ぎる馬車(の馬)。2人で組んでやることになりました。
涙を誘う演劇のはずだった
私たちは、真面目にこの出し物を演じるつもりでした。
ストーリーは悲劇だし、涙を誘う展開になるものと。
カチカチに緊張して、いざ本番! みんなの前に出ていって、演劇を始めました……。
爆笑が巻き起こる
ところが!
思いがけない展開になりました。
始めた途端、部屋中が爆笑だったのです。
「マッチはいりませんか~」
と真剣に演じている友だちも、思いがけない爆笑に頭真っ白の様子。
私たちのグループ、誰もが、なぜ自分たちが笑われているのかまったくわかりませんでした。
真剣に、こんなにかわいそうな物語を演じているのに!
そして、馬車の登場!
爆笑の中で、馬車登場の場面が近づいてきます。
登場直前、一緒に馬車役をやるはずの女子が言いました。
「あたし、やっぱりできない!」
えっ!
「だ、大丈夫だよ、一緒にやろうよ!」
「できない! 一人でやって!」
えっ!
もう、やるしかありません。
私は爆笑の中、一人で馬になりきり、飛び出していきました。
「ぱからん、ぱからん、ぱからん……、ぽけーーーーーッ」
↑私のセリフです。
ぱからん×3つは、馬の足音。
ぽけーーーーーッは、マッチ売りの少女を蹴飛ばす音です。
そして、そのまま走り抜け、出番終わり。
ステージがあるわけではない座敷なので、舞台裏にはけることはできません。
出番を終えた私は、壁際で力尽きました。
馬車も爆笑、ラストシーンも爆笑
馬車の登場シーンは、また爆笑でした。
そして、悲しい悲しいラストシーンも、なぜか爆笑でした。
出し物が終わった後、クラスメイトが近づいてきて言いました。
「おもしろかったー! 馬車、サイコー! 出番終わった後、壁のところで”も~、やだ!”ってふてくされてて、すっごくおもしろかったよー」
え、そこ? 全然ねらってなかったんですけど。
爆笑の味をしめた私は次の出し物で失敗
ねらったわけではないのに大好評に終わった出し物の経験で、
「みんなに笑ってもらえるの、楽しい!」
私は良い気持ちになりました。
しばらくして、また、違うグループでクラスでのイベントで出し物をすることに。
私たちは笑ってもらえそうな創作演劇「栗屋のクリちゃん」を考え、アイディアを出し合いながら、自分たちでウケて大笑い。
お腹が痛くなるほど笑いころげながら、ストーリーを創ったのを覚えています。
恐ろしいほどの大失敗
ところが、気合十分、やる気満々、ウケる以外に考えられなかったその出し物は大失敗に……。
グループ代表の、優等生女子がナレーター役。
「栗屋のクリちゃんが、栗をクリクリ焼いていました……」
などというナレーションをしました。
その他、私たちは栗の頭飾りをつけて、栗をクリクリ焼いている役。
恐ろしいことに……、
教室中、水を打ったような静けさでした。
クスリとも、
そう、爆笑どころか、クスッという失笑すら起こらなかったのです! oh my が――――っ!
その上、ナレーター役女子が悪く言われることに
冷静に考えてみたら、「栗屋のクリちゃんが、栗をクリクリ焼いていた」って、なにもおもしろくありません。
そして、あとで気づいたことですが、優等生のナレーター役の女子は、クラスメイトの反感を買っていたらしいのです。
「なに、あの人、気取っちゃって。栗がクリクリなんて、なに言ってるんだか」
というような感想をクラスメイトから聞いて、「いや、あれはみんなで考えた物語で」「彼女、気取ってなかったし(むしろ、あまりの静けさにテンパっていた)」と、頭がグルグルしましたが、なにを言ってみても、ウケねらいの出し物が滑りまくった事実は変わらない。
「ねらい通りには、いかないものだな……」
小学生にして、私は悟ったのでした。
ねらってないのに好評、ねらったのに空振り
そのほかのことでも、なにも気合入れていない絵や図工で、
「これは、すごくいい! ●●と思いながらやったのね!」
良い解釈をされて、高評価なことがありました。
逆に、「これ、絶対、いいでしょ!」と気合入れたことほど、空振りに終わることばかり。
いつしか私の中には、
「気合を入れると、そのことは上手くいかない」
というジンクスが出来上がることに。
だから、何事においても、「気合を入れすぎないように」と気持ちを抑えることを心がけています。
気合を入れた仕事ほど、なぜか上手くいかない
学生の時の出し物はまだいいのですが、困ったことに仕事でも、このジンクス通りになります。
「よっしゃ、やるぜ!!!」
と気合満々で臨んだ仕事ほど評価されません。
もちろん仕事はすべて全力で取り組みますが、特に力を入れてやったことほど空回りする傾向が。
例えば、webライティングのお仕事だと、
「おぉ、なんとなく期待されている! やるのだ、とにかく今の私の持ちうる力をすべて注いで!」
と気合を入れた仕事が、明らかにクライアントさんをがっかりさせたことに気づいたときの悲しさときたら。
「この先の依頼はないだろう」と悟ります。
気合を入れたことほど上手くいかないのは、期待が大きいから
冒頭で、気合を入れたことほど空回りする原因は「期待が大きいこと」だと書いていますが、このブログを書くにあたり考えていて気付きました。
「気合を入れたことほど上手くいかない」のではなくて、
「気合を入れてやったことに対しては期待も大きくなるから、上手くいかないとショックが大きい」=「気合を入れてやったことほど上手くいかないような気がする」
ということなのではないかと。
例えば、「相手に喜んでもらえるプレゼント」を気合を入れて選んだのに喜んでもらえなかったらガッカリですよね。
でも同じ品物でも、なんとなくプレゼントしただけなのに思いがけなく喜んでもらえることもありますよね。
小学生の時の出し物の例だと、「栗屋のクリちゃん」は気合入れて創って、爆笑になると期待しすぎて空回りした。
気合を入れるとやはりその分、期待してしまうんですよね……。
空回りしないためには、期待しすぎないこと
元々、私には一喜一憂する犬みたいなところがあって(犬をバカにしているわけではありません)、
なにかがあるたび、大喜びしたり落ち込んだりしているのを見ていた友だちから、
「期待しすぎなんだよ。上手くいかなくて当たり前くらいの気持ちでいたほうがいいよ」
とアドバイスされたことがあります。
だから気を付けているのですが、根っこが単純なせいか、抜けきらないですね……。
「気合を入れてガムシャラにやったことほど上手くいかない」
と私のように思ってしまっている方は、
「気合入れるの当たり前、期待はしない」
を心がけてみましょう。よろしければ、ご一緒に! はいっ。
「気合入れるの当たり前、期待はしない」
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クリスマスの余談
クリスマスなので、
というわけでもないのですが、
とりあえず今日はクリスマスイブなので、クリスマスの余談を付け加えます。
日々、寒くなっていく中でパソコンに向き合っていたら、マウスを握る右手の指にしもやけができました。
「クリスマスイブにしもやけとはっ。ふふっ」
とおかしくなり、句を詠みました。
イブの夜(よ)に
マウス握る手
しもやけに
さらに付け加えて、
かゆいので
オロナインを
塗りにけり
(字足らず)を詠みました。
オロナインは、しもやけに効くらしいですよ。事実、調子いいです。
「ふふ、イブにしもやけなんて、おもしろい!(壊れ気味)」
と思ったのですが、さほどおもしろくないらしく、単なる「しもやけの、かわいそうな人」になった感じです。
ええ、別になにも期待していませんでしたとも。
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