自費出版の体験記は今回で終わりですが、
後日談を書いておこうと思います。
「読んでもいいよ」、「読みたい」と言ってくれた友人、知人に読んでもらいました。
私が漫画を描いていたころからの友人からは、
「漫画と同じ雰囲気が出てるね」
と言われました。
漫画は原稿で読んでもらっていたことがあるのですが、
小説は書いていることは知っていても、形になっていなかったので、
読んでもらうのは初めてだったのです。
そういった意味でも、本にして、ちゃんと形にできて、読んでもらえたことはよかったと思います。
直接の知人、友人以外にも、
ネットを通して知り合った方々にも読んでいただきました。
当時、ホームページでエッセーのようなものを書いていたのですが、
それを面白いと思って読んでくださっていた方も、
読んでみたいと言ってくださったのです。
ありがたいことです。
皆さん、こちらが感動してしまうような感想を伝えてきてくださいました。
大げさな表現になりますが、生きていく力にしてくれた友人もいて、
「迷いながらの作業だったけど、書き上げてよかった」
と思いました。
もちろん、かかった費用の元はとれていません。
そのことで、
「それじゃダメじゃん」
と言われたりもしましたが、私の目的は元をとることではなかったので、
というか、元をとれるなんて全く思っていなかったので、
目的は果たせたと思っています。
なによりも、とても勉強になりました。
そして楽しく読んでくださった方たちがいたことが、最上の喜びでした。
出来上がった本はコレです。
季節ごとに語り手が変わっていき、つながっていく物語です。
紙の本が売れない時代になったと言われていますが、
私はまた紙の本の良さが再認識されるようになる気がしています。
だって、画面で読むのと、紙の本で読むのとは、全然違うのです。
小説などは、断然、紙の本のほうがいいと思います。
「よかった」と言ってもらえる箇所がそれぞれ違うというのも嬉しかったのですが、中には「あとがきがよかった」と言ってくださる方もいました。
その「あとがき」の一部をご紹介することで、
「本作り計画」シリーズのラストとします。
「あとがき:
みんな重たい荷物を抱えて生きています。それが他人から見えるか見えないかにはかかわらず。
自分のことすら完全に理解するのは難しいのに、相手のことを100%理解することは困難なことだと思います。有り得ないことと言ってもいいかもしれません。
相手のことを理解できたと思っても、実は全然理解していなかったとわかり、相手との間の遥かな距離を思い知らされ、愕然とすることもあります。
それでも相手を理解しよう、受け入れようとするところは人の心の愛しいところであり、たとえ理解しきれていなくても人と人とはどこかで支えあって生きています。
誰からも100%は理解してもらえない自分が誰かと支えあい、一緒にいることで元気や勇気が生まれたり、やさしい気持ちになれたりすることは素敵なことだと思います。
完全に理解しあえないことを嘆くよりも、それでも支えあい孤独をやわらげてくれる存在があることを大切にしていきたいです。」
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